小槌
院長コラム

No.40 「国際内分泌学会でポスター発表」


2026/6/7

京都で開催された第22回国際内分泌学会(6月2日~6日)で、“Investigation of Clinical Factors Influencing Changes in Height SD Score from age 6 to 17”を、ポスター発表しました。(写真)
 

国際内分泌学会でポスター発表

 

抄録

6歳から17歳までの身長SDスコアの変化に影響する臨床因子の検討
田中敏章1、岸健太郎12、曽根田瞬13、吉井啓介4、横谷進5

  1. たなか成長クリニック 2.市川ゆうサポートクリニック 3.聖マリアンナ医科大学 小児科 4.国立成育医療研究センター 内分泌代謝科 5.福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター

 

【背景】

前思春期から成人身長までに、小児の約25%の身長SDスコアが0.5SD以上上昇し、約25%が0.5SD以上低下することが報告されている。
 

【目的】

この身長SDスコアの変化に影響を与える臨床因子を検討する。【対象と方法】対象は19754月より19763月の間に秋田県で出生し、6歳から17歳までの縦断的な記録がある男子のうち、最大成長率(PHVpeak height velocity)年齢を算出できた男子6253例、女子6826例。最大成長率年齢はPHVの1年間を、前後の年の成長率で比例配分してもとめた。
 
身長SDスコア(SDS)の計算は、は対象から算出した標準値を用いた。6歳の身長SDS17歳の身長SDSの差(Δ身長SDS)がマイナスの症例を身長SDS低下群(低下群)、プラスの症例を身長SDS上昇群(上昇群)とした。2群の有意差検定は、Mann-WhitneyU検定を用いた。相関は、Pearsonの相関係数を計算し、p値を示した。
 

【結果】

上昇群は、6歳の身長は低下群に比べて有意に低く、13歳まで低いが、14歳に追いついて、以後は低下群より有意に高かった。上昇群の6歳時体重・BMIは低下群より有意に低く、17歳までずっと低かった。Δ身長SDSと、6歳時・PHV時の臨床因子との相関を検討すると、6歳時は体重(r=-0.409)、PHV時は年齢(r=0.453)で、一番相関が強かった。
 

【結論】

6歳時に身長は低めで体重が軽く、PHVが遅い症例が、身長SDSの上昇が大きく、逆に6歳時に身長は高めで体重が重く、PHVが早い症例が、身長SDSの低下が大きかった。6歳から17歳までの身長SDSの変化には、6歳までの栄養状態が関与していることが推察された。

学術活動

院長の学術活動をご報告いたします。

小槌
学術活動メニュー