低身長・基礎知識
成長ホルモン分泌不全性低身長症
成長ホルモンの分泌が不十分なために、身長の伸びが遅れる疾患です。
成長ホルモン補充療法が治療に用いられます。
成長ホルモン分泌不全性低身長症は、成長ホルモンの分泌が不足することにより、子供の身長が通常の成長パターンに比べて低くなります。これは内分泌系の異常であり、脳の下垂体から分泌される成長ホルモンが不足することで発生します。
主な特徴
- 低身長: 年齢や性別に対して身長が著しく低い。
- 成長速度の遅さ: 年齢に対して正常な成長曲線から外れていく。
- 成長ホルモンの分泌不足: 血液検査で成長ホルモンの分泌量が基準値を下回る。
- 他の下垂体ホルモンの分泌も同時に障害されていることもあり、それぞれの障害されているホルモンによる症状がみられることもあります。
原因
- 下垂体の機能不全: 先天的な異常や外傷、腫瘍などによって下垂体が正常に機能しない場合があります。
- 遺伝的要因: 家族歴がある場合や遺伝的疾患によって引き起こされることがあります。
- 特発性:多くは、成長ホルモン分泌の少ない原因が明らかではありません・
診断と治療
- 診断: 成長や骨年齢の評価、IGF-Iの測定や成長ホルモン分泌刺激試験により診断されます。頭蓋内の器質性の疾患が疑れる場合は、MRIを撮ることもあります。
- 治療: 成長ホルモン(GH)の補充療法が一般的であり、早期に治療を開始することで正常な成長を促進することが可能です。
この状態は適切に管理・治療されることで、子供の正常な成長を促進し、健康な成人としての発達を支援することができます。
2024/9/25
低身長は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。