低身長・基礎知識
ターナー症候群
ターナー症候群(Turner syndrome)は、女性に見られる性染色体異常による疾患です。
低身長や性腺機能不全、小奇形が主な症状ですが、心臓や腎臓の合併症も高率にみられています。
主な特徴
- 低身長: 成長が遅れ、成人期に達しても身長が低いことが多いです。
- 性腺機能不全: 卵巣の機能不全により、思春期に正常な性成熟が起こらず、不妊となることが一般的です。
- 特有の身体的特徴: 広い胸部、翼状頸(首の側面に余分な皮膚がある状態)、低い髪の生え際、外反肘などが見られることがあります。
- 心臓や腎臓の異常: 一部の患者では心臓や腎臓に構造的な異常が見られることがあります。
- 学習障害: 特に数学や空間認識に関連する学習障害が発生することがありますが、知的障害は通常見られません。
原因
ターナー症候群は、X染色体の1本または一部欠損や、構造的異常によって引き起こされます。
この異常はランダムに発生し、遺伝とは無関係です。
診断と治療
- 診断::染色体検査を行うことで診断されます。
- 治療:
- 成長ホルモン療法: 成長ホルモンを投与することで、身長の増加を促進します。
- 女性ホルモン補充療法: 思春期年齢にエストロゲン補充療法を行い、第二次性徴の発現を促進し、骨密度を保つための治療を行います。
ターナー症候群は早期に診断され、適切な治療が行われることで、健康的な生活を送ることが可能です。定期的な医療管理とサポートが重要です。
2024/9/25
低身長は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。