No.33　当院で行う研究についてのお知らせ

たなか成長クリニックでは、2007年8月から2020年12月までに思春期早発を主訴に当院を初診で受診された方の成長記録から、思春期早発症の診断が可能かどうかの研究を実施することになりました。この研究は、日本学校保健会成長曲線普及委員会、東京大学人工物工学研究センターとの共同研究で、「成長曲線に基づく成長・発達の見守り手法およびマネージメントシステムの開発研究」の一環として行われます。
 
思春期早発症の診断基準は、男子では9歳未満、女子では7歳6カ月未満に二次性徴が始まったこととなっています。しかし、丁度その時に外来を受診することはほとんどなく、受診した時は二次性徴がだいぶ進行した段階であるのが臨床の実際です。従って、いつ頃思春期が始まったかを推定する必要があるわけですが、男子の精巣容量、女子の乳房発育を初期から観察している親御さんはほとんどいないので、成長曲線から思春期の開始を判断するしか方法はありません。
 
本研究では、患者さんの年齢、身長と思春期段階の縦断的なデータから成長曲線を描き、成長パターンから思春期早発症かそうでないかを判定するソフトの開発を行います。すべてのデータは匿名化して収集されます。
　データならびに収集した内容は本研究責任者（東京大学人工物工学研究センター特任教授　水流聡子）の下で厳重に管理されます。本研究で得られた結果は、医学的な専門学会や専門雑誌等で報告されることがあります。
ご自身の情報を研究に利用することを承諾されない方は下記にご連絡下さい。本研究に関する資料をご覧になりたい場合、またはご質問等がございましたらご遠慮なくお尋ね下さい。