低身長

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 低身長とは?

低身長は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。
 

子供の成長:

 
 子どもの成長は、3つの時期に分けられます。
 生まれてから3~4歳頃までの乳幼児期、それから思春期が始まるまでの前思春期、それと思春期です。それぞれの時期の成長に重要な因子として、乳幼児期には栄養、前思春期には成長ホルモン、思春期には性ホルモンがあげられています。多くの低身長児は、3~4歳までにすでに低身長になっており、聞いてみるとミルクの飲みが悪かったり、離乳食がうまく進まなかったり、少食だったりという子がほとんどです。乳幼児期の栄養の重要性は明らかですが、その時期に無理に食べさせることもなかなかできません。また一般的に低身長児は少食なので、前思春期のあいだに食事だけで背を伸ばすというのは、非常に難しいと思います。
 
 成長ホルモン治療をすると食欲が増す子が多いのですが、少食が続いている子は反応も悪い印象があります。背が伸びるための栄養としては、タンパク質が重要ですので、食事の中のタンパク質の割合を多く摂るように心がけてください。ビタミンやカルシウムなどもバランスよく取る必要は有ります。しかし、カルシウムは骨を強くしますが、骨を伸ばす働きはありません。牛乳はカルシウム源としては理想的ですが、タンパク質という面では不十分ですので、やはり肉・魚・納豆・豆腐などから摂ることが必要です。
 

低身長とは?:

 
 子どもは成長していくので、当然年齢によって標準値が異なります。同じ学年でも、早生まれの子と4月生まれの子は、標準値もかなり違います。ですから同学年の子どもと比べて小さくても、本当に気にしなければならない低身長かどうかわかりません。「低身長」は、同性・同年齢(月も)の子の多数のデータから統計的に定義されていて、背の小さい順に100人並べたときに、前から2人ぐらいが「低身長」という定義に当てはまります。ですから、クラスで1番前でも、低身長といえない場合もよくあります。
 
 わが子が小さいと感じたら、今までの成長の記録を成長曲線(図)に書いてみてください。通常成長曲線には5本の線が書いてあって、その線の中は、正常範囲です。お子さんの成長の記録を何ヶ月単位で詳しくプロットしたときに、お子さんの成長曲線が、5本の線の中で標準曲線にほぼ平行になっていたら、心配はいりません。しかし、1番下の線より下になっていたり、また5本の線の中だけれども、平行ではなく徐々に下の方へ向かっている場合は、要注意です。また、まだ思春期年齢(平均的には女の子10歳以降、男の子11歳以降)にならないのに、成長曲線が上にむかってくる場合も要注意です(思春期早発症の可能性がある)。このようなときは、なるべく小児科で内分泌を専門にしている先生の診察を受けて下さい。

※成長曲線については、下記のファイザー株式会社サイト・日本ケミカルリサーチサイト・日本イーライ リリー(株)、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社からダウンロードができますのでご利用ください。

ファイザー株式会社
 
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
 
日本ケミカルリサーチ
 
日本イーライ リリー(株)
 

 低身長の学問的な定義は統計的に決められています。身長が普通か高すぎるか低すぎるかということを判断する評価のしかたとして、標準偏差を用いる方法(SDスコアまたはZスコア法)があります。同性・同年齢の人を多数集めて身長の同じようなグループに分けてみると、グループごとの人数(身長度数分布)は図のような正規分布を示すため、平均値(M)と標準偏差(SD)を尺度として小児の身長を評価します。標準偏差(SD)は簡単にいうと、平均値からどれだけ離れているかの目安になる幅です。マイナスの値が大きいほど低身長、プラスの値が大きいほど、高身長ということになります。学校でよく使われている偏差値と比較すると理解しやすいと思います。偏差値50がOSDにあたり、偏差値60が+1SD、偏差値70が斗+2SDで、-2SDは偏差値30ということになります。
平均±2SD以内に全体の95.45%の人が含まれ、この範囲の人を正常範囲と考え、-2SD以下を低身長、+2SDを高身長と定義しています。
この定義では低身長は、全体で約2.3%いることがわかります。当然のことながら、低身長がすべて病気ではありません。

 ホルモン的に異常がないからといって、最終身長が必ず正常になるとは限りません。ホルモン的に異常のない多くの体質的な低身長児の6~7割は、成人身長は正常化しますが、これは思春期が少し遅れることにより後から追いつく形で正常身長になります。しかし、残りの3~4割の体質的な低身長児は、思春期が標準的な時期またはすこし早めに来てしまい、低身長のまま終わってしまいます。特に未熟児で生まれた子どもに思春期が早くくる傾向があります。ホルモン的に異常がないからと安心せず、定期的に小児内分泌専門医の診察を受けて下さい。
 親御さん、特にお母さんが本人以上に低身長に過敏になっていることがよく見られます。ホルモン的に異常がないとわかったら、身長のことにあまり神経質にならずに、お子さんの良い面を見つけてあげるように努力してください。
 
 

 子供の成長曲線

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