たなか成長クリニックは、低身長を中心とした小児内分泌疾患を扱う専門性の高いクリニックです。

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お悩み別症状

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小槌
お悩み別症状

お悩み別症状
 
お子さまの成長や思春期の変化について、「少し気になるけれど、このままで大丈夫なのか分からない」 と感じることはありませんか。
身長の伸びや思春期のタイミングには個人差がありますが、その中には 専門的な評価が必要なケース が含まれていることもあります。
 
このページでは、よくあるお悩みごと別に、考えられる病名や治療を 分かりやすくまとめています。

身長に関するお悩み


身長が低い

同年代のお子さんと比べて身長が低く、成長に問題がないか気になる場合です。
 成長ホルモン分泌不全性低身長症家族性低身長SGA性低身長症ターナー症候群甲状腺機能低下症
 

成長のスピードが遅い

以前より身長の伸び方がゆっくりになり、年間の伸びが少ない場合です。
 成長ホルモン分泌不全性低身長症甲状腺機能低下症
 

同年代より小柄

クラスの中でいつも小さく、体格差が目立つ場合です。
 家族性低身長体質性思春期遅発症
 

急に身長の伸びが止まった

これまで順調に伸びていたのに、急に身長が伸びなくなった場合です。
 成長ホルモン分泌不全性低身長症甲状腺機能低下症
 

将来の身長を知りたい

骨年齢や成長曲線をもとに、最終的な身長の予測を知りたい場合です。
 骨年齢検査や成長評価が必要です。
 

低身長の原因を調べたい

ホルモン異常や体質など、低身長の背景にある原因を詳しく調べたい場合です。
 上記の低身長関連疾患の鑑別が必要です。

家族性低身長


家族性低身長とは、両親や家族の身長が低めで、その体質を受け継いで身長が低い状態です。
病気ではなく、“体質的な低身長” の代表的なタイプです。
 

どんな特徴?

家族に小柄な人が多い

  • 父親が小柄
  • 母親が小柄
  • 兄弟姉妹も小柄

など。
 

成長スピードは比較的正常

身長は低めでも、

  • 毎年の伸び
  • 成長曲線

は大きく外れないことが多いです。
 

骨年齢はほぼ年齢相応

体質性思春期遅発症 では骨年齢が遅れることが多いですが、家族性低身長では、「骨成熟はほぼ正常」のことが多いです。
 

最終身長は?

家族の体格に近い身長に落ち着くことが多いです。
つまり、「病気で伸びない」というより、「遺伝的に小柄」という考え方です。
 

思春期は?

通常は、

  • 思春期時期
  • 二次性徴

は正常範囲で進みます。
ここが、体質性思春期遅発症との違いです。
 

他の低身長との違い


家族性低身長

  • 家族も小柄
  • 骨年齢ほぼ正常
  • 成長速度は比較的正常

 

体質性思春期遅発症

  • 思春期が遅い
  • 骨年齢が遅れる
  • 後から伸びる

 

注意点

「家族も小さいから大丈夫」とは限りません。
中には、

  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • 甲状腺機能低下症
  • 染色体異常

などが隠れていることがあります。
 

評価で重要なこと

  • 成長曲線
  • 年間身長増加
  • 骨年齢
  • 思春期進行
  • 家族歴

などを総合的にみます。
 

重要ポイント

家族性低身長は、「異常」ではなく遺伝的な体格の個性として考えられることが多い状態です。ただし、病気との区別が重要なため、成長評価は大切です。
 

家族性低身長と低身長の違い?


「低身長」と「家族性低身長」は、意味する範囲が違います。
低身長とは「低身長」は、身長が同年齢・同性の平均よりかなり低い状態全体を指します。
一般的には、

  • 同年齢・同性の平均身長より −2SD以下
  • おおよそ 下位23%程度

の場合に「低身長」と判定されます。
 

低身長には、さまざまな原因があります。

主な原因

  • 成長ホルモン分泌不全
  • 甲状腺機能低下症
  • 染色体異常(例:ターナー症候群)
  • SGA性低身長
  • 慢性疾患
  • 栄養障害
  • 思春期の遅れ
  • 体質
  • 家族性低身長 など

 

家族性低身長とは

「家族性低身長」は、低身長の原因のひとつです。
両親や家系に小柄な人が多く遺伝的体質として身長が低いタイプを指します。
 

特徴

  • 両親も小柄
  • 成長速度は比較的正常
  • 骨年齢は実年齢相応
  • 思春期も大きな異常がない
  • 検査で明らかな病気が見つからない

つまり、「病気ではなく、体質的に小柄」というタイプです。
 

違いを簡単にいうと

項目
低身長 家族性低身長
意味 身長が低い状態全体 低身長の原因の1つ
原因 さまざま 主に遺伝・体質
病気の可能性 ある 通常は少ない
検査 原因検索が必要なことがある 他疾患除外後に診断

 

注意点

「親も小さいから大丈夫」と思っていても、

  • 成長速度が悪い
  • 急に伸びなくなった
  • 思春期が極端に遅い
  • 体重増加不良がある

場合は、病気が隠れていることがあります。
特に小児では、成長曲線を継続的に確認することが重要です。

体質性思春期遅発症


体質性思春期遅発症 とは、病気ではなく、体質的に思春期の始まりが遅い状態です。
思春期遅発症の中で最も多いタイプで、特に男子によくみられます。
 

どんな状態?

通常、思春期は、

  • 男子:1112歳頃から精巣が大きくなる
  • 女子:1011歳頃から乳房発育が始まる

ことが多いですが、
体質性思春期遅発症では、

  • 思春期の開始
  • 成長スパート(急激な身長増加)

が平均より遅れます。
 

重要な特徴

最大の特徴は、「最終的には自然に思春期が進む」ことです。
つまり、

  • “止まっているのではなく、
  • “ゆっくり進む体質

と考えられます。
 

よくみられる特徴

家族歴がある

  • 「父親も高校で急に伸びた」
  • 「母親の初経が遅かった」

など。
骨年齢が遅れている
実年齢より骨の成熟が幼く、その分、あとから伸びる余地があります。
成長曲線
小柄ではあるものの、「成長速度は大きく低下しない 」ことが多いです。
 

症状

男子

  • 精巣が小さいまま
  • 声変わりが遅い
  • 陰毛が少ない
  • 幼い体型

女子

  • 乳房発育が遅い
  • 初経が遅い

 

なぜ受診が必要?

体質性のことが多いですが、似た状態を示す病気として、

  • 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
  • 慢性疾患
  • 栄養障害
  • 染色体異常

などが隠れていることがあります。
そのため、「本当に体質か」を確認することが重要です。
 

診断

主に、

  • 成長曲線
  • 骨年齢
  • LH・FSH
  • 性ホルモン
  • 家族歴

などを総合的に評価します。
 

治療

多くは経過観察です。
ただし、

  • 心理的ストレス
  • 学校生活への影響

が強い場合には、少量のホルモン治療を行うことがあります。
 

重要ポイント

体質性思春期遅発症は、「異常」というより、思春期のタイミングの個人差に近い状態です。
ただし、病気との区別が大切なため、専門的な評価が重要になります。
 

体質性思春期遅発症と思春期遅発症の違い?


「体質性思春期遅発症」と「思春期遅発症」は、似ていますが意味が異なります。

簡単にいうと、

  • 思春期遅発症 = 「思春期の始まりが遅い」という状態の総称
  • 体質性思春期遅発症 = その中でも「病気ではなく、体質的に遅いタイプ」

です。
 

思春期遅発症とは

思春期遅発症 は、

  • 男子:通常 14歳を過ぎても精巣が大きくならない
  • 女子:通常 13歳を過ぎても乳房発育が始まらない

場合などを指します。
つまり、「思春期が平均よりかなり遅れている状態」の総称です。
 
原因にはさまざまあります。

主な原因

  • 体質(家族性)
  • 成長の個人差
  • 栄養不足
  • 激しいスポーツ
  • 慢性疾患
  • ホルモン異常
  • 染色体異常 など

 

体質性思春期遅発症とは

体質性思春期遅発症 は、「思春期遅発症」の中で最も多いタイプです。
特徴は、

  • 病気ではない
  • 家族にも遅かった人が多い
  • 最終的には自然に思春期が来る
  • 成人身長も正常範囲になることが多い

という点です。
 

イメージすると

思春期遅発症:「思春期が遅れている人全体」
その中に、

  • 体質性(問題ないタイプ)
  • 病気によるタイプ

が含まれます。
 

病気による思春期遅発症の例

  • 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
  • ターナー症候群
  • クラインフェルター症候群
  • 甲状腺疾患
  • 下垂体疾患 など

これらは治療が必要なことがあります。
 

体質性思春期遅発症の特徴

よくみられる特徴は、

  • 小さい頃からやや小柄
  • 骨年齢が遅れている
  • 「父親も高校から伸びた」など家族歴がある
  • 成長曲線は大きく崩れていない
  • 徐々に身長は伸びている

などです。
 

重要なポイント

「体質だから大丈夫」と決めつけず、

  • 本当に体質性なのか
  • 病気が隠れていないか

を評価することが重要です。
 
そのため、

  • 成長曲線
  • 骨年齢
  • 血液検査
  • 二次性徴の進み方

などを確認します。

思春期に関するお悩み


思春期が早い

胸の発育や精巣の発達などが、一般的な年齢より早く始まる場合です。
 中枢性思春期早発症先天性副腎皮質過形成
 

思春期が遅い

同年代に比べて二次性徴がなかなか始まらない場合です。
 体質性思春期遅発症低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
 

胸が早くふくらんできた

女の子で乳房の発育が通常より早くみられる場合です。
 中枢性思春期早発症
 

精巣や陰茎の発育が遅い

男の子で性器の発育が同年代より遅れている場合です。
 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症クラインフェルター症候群
 

月経が始まらない

思春期の年齢になっても初経がみられない場合です。
 ターナー症候群低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
 

身長の伸びが早く止まりそう

思春期の進行が早く、骨の成熟が進んで最終身長への影響が心配な場合です。
 中枢性思春期早発症先天性副腎皮質過形成甲状腺機能亢進症
 

二次性徴がみられない

乳房の発育や声変わりなど、思春期特有の変化がみられない場合です。
 体質性思春期遅発症

中枢性思春期早発症


中枢性思春期早発症 は、脳の「思春期開始のスイッチ」が通常より早く入ってしまう病気です。
本来は思春期の時期になってから始まるホルモン分泌が、早い年齢で始まります。
 

思春期はどう始まる?

通常は、
視床下部
 
GnRH
(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)
 
下垂体
 
LH
FSH
 
卵巣・精巣
 
女性ホルモン・男性ホルモン
という流れで思春期が始まります。
中枢性思春期早発症では、この仕組みが早く作動します。
 

どんな症状?

女子

  • 乳房発育が早い
  • 身長が急に伸びる
  • 月経が早い
  • 陰毛が出る

男子

  • 精巣が大きくなる
  • 陰茎が発達する
  • 声変わり
  • 陰毛
  • にきび

など。
 

なぜ問題になる?

最初は身長がよく伸びます。
しかし、

  • 骨年齢が進みすぎる
  • 成長板が早く閉じる

ため、最終身長が低くなることがあります。
 

何歳だと疑う?

一般的には、
女子

  • 7歳6か月未満で乳房発育

男子

  • 9歳未満で精巣増大

などが目安です。
 

原因

特発性(原因不明):特に女子で多いです。

中枢神経の病気

  • 脳腫瘍
  • 視床下部病変
  • 水頭症
  • 放射線治療後

など。
男子では原因検索がより重要です。
 

診断

主に、

  • 成長曲線
  • 骨年齢
  • LH・FSH
  • GnRH負荷試験
  • MRI

などを行います。
 

治療

必要に応じて、
GnRHアナログ治療
を行います。
これは、「思春期のスイッチ」を一時的に抑える治療です。
 

治療の目的

  • 最終身長を守る
  • 急速な身体変化を抑える
  • 心理的負担軽減

など。
 

重要ポイント

中枢性思春期早発症は、「単に成長が早い」だけではなく、

  • 骨成熟
  • 身長予後
  • 心理面

にも影響する病気です。
 

中枢性思春期早発症と思春期早発症の違い?


「中枢性思春期早発症」と「思春期早発症」は、包含関係があります。
 
つまり、

  • 思春期早発症 = 思春期が早く始まる状態の総称
  • 中枢性思春期早発症 = その中の代表的なタイプ

です。
 

思春期早発症とは

思春期早発症は、通常より早く思春期が始まる状態を指します。
一般的には、
女子

  • 7歳6か月未満で乳房発育
  • 8歳未満で月経

男子

  • 9歳未満で精巣増大

などが目安です。
 

思春期早発症の分類

大きく分けると、

  1. 中枢性思春期早発症
  2. 末梢性思春期早発症
  3. 部分型

があります。
 

中枢性思春期早発症とは

中枢性思春期早発症 は、脳の「思春期スタートのスイッチ」が早く入るタイプです。
視床下部下垂体性腺
という通常の思春期の流れが、早期に始まります。
 

特徴

  • 本来の思春期が早送りされるイメージ
  • 身長が一時的に急に伸びる
  • 骨年齢が進む
  • 最終身長が低くなることがある

 

末梢性思春期早発症とは

末梢性思春期早発症 は、脳からの指令ではなく、

  • 卵巣
  • 精巣
  • 副腎

などから性ホルモンが過剰に出るタイプです。
例:

  • 卵巣腫瘍
  • 副腎疾患
  • 外因性ホルモン

など。
 

部分型とは

一部だけ早く出るタイプです。
例:

  • 乳房だけ早い
  • 陰毛だけ早い

必ずしも本格的な思春期早発症とは限りません。
 

まとめ

用語
意味
思春期早発症 早く思春期が始まる状態全体
中枢性思春期早発症 脳の思春期スイッチが早く入るタイプ
末梢性思春期早発症 性ホルモンが別ルートで増えるタイプ

 

イメージ

「思春期早発症」という大きな箱の中に、

  • 中枢性
  • 末梢性
  • 部分型

が入っているイメージです。

先天性副腎皮質過形成


先天性副腎皮質過形成(CAH)は、副腎でホルモンを作る酵素が生まれつき不足している病気です。
 

副腎とは?

副腎は腎臓の上にある小さな臓器で、

  • コルチゾール
  • アルドステロン
  • 男性ホルモン(アンドロゲン)

などを作っています。
 

何が起こる病気?

多くは「21-水酸化酵素欠損症」というタイプです。
この酵素が不足すると、

  • コルチゾールが作れない
     
  • 脳が「もっと作れ」と命令
     
  • 副腎が大きくなる(過形成)
     
  • 男性ホルモンが過剰になる

という流れになります。
 

症状

症状は重症度によって異なります。
 
新生児・乳児

  • 哺乳不良
  • 嘔吐
  • 体重増加不良
  • 脱水
  • ショック(重症例)

女児

  • 外性器の男性化
  • 陰核肥大

男児

  • 外見で気づきにくいことがある
  • 陰茎が大きい
  • 色素沈着

幼児〜学童

  • 身長が早く伸びる
  • 骨年齢が進む
  • 陰毛が早い
  • にきび
  • 声変わり

ただし、最終身長は低くなることがあります。
 

思春期早発症との関係

CAHでは男性ホルモンが増えるため、

  • 陰毛
  • にきび
  • 成長加速

などが早く出ます。
そのため、思春期早発症 の原因になることがあります。
特に、末梢性思春期早発症 の代表的原因の一つです。
 

診断

主に、

  • 血液検査
  • 17-OHP(17-hydroxyprogesterone
  • ACTH
  • 電解質
  • 遺伝子検査

などを行います。
日本では新生児マススクリーニングの対象です。
 

治療

基本は不足しているホルモンを補います。

主な治療

  • ヒドロコルチゾン
  • フルドロコルチゾン(必要時)

適切な治療で、

  • 成長
  • 思春期
  • 日常生活

を良好に維持できることが多いです。
 

重要ポイント

CAHは、「副腎が悪い病気」ではなく、 「ホルモン合成酵素の病気」 という理解が大切です。

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症


低ゴナドトロピン性性腺機能低下症 は、思春期を起こすホルモンの指令が弱いため、性腺(精巣・卵巣)が十分に働かない病気です。
 

まず「ゴナドトロピン」とは?

ゴナドトロピンとは、

  • LH(黄体形成ホルモン)
  • FSH(卵胞刺激ホルモン)

のことです。
これらは脳の下垂体から出て、

  • 男子精巣
  • 女子卵巣

を刺激します。
 

この病気では何が起こる?

通常は、
脳(視床下部)
  
GnRH
  
下垂体
  
LH
FSH
  
精巣・卵巣
  
男性ホルモン・女性ホルモン
という流れで思春期が始まります。
しかし、この病気では、

  • GnRHが少ない
    または
  • LH・FSHが少ない

ため、思春期が進みません。
 

症状

男子

  • 精巣が大きくならない
  • 声変わりしない
  • 陰毛が少ない
  • 身長は伸びるが幼い体型
  • 筋肉がつきにくい

女子

  • 乳房発育が進まない
  • 月経が来ない
  • 無月経

 

思春期遅発症との関係

思春期遅発症 の重要な原因の一つです。
特に、単なる体質性遅発ではなく、「ホルモン異常によるタイプ」に分類されます。
 

原因

先天性:生まれつきのタイプ。
代表例:

  • カルマン症候群
    (嗅覚低下を伴うことがある)

後天性

  • 下垂体腫瘍
  • 脳腫瘍
  • 放射線治療
  • 慢性疾患
  • 極端な低栄養

など。
 

体質性思春期遅発症との違い

体質性思春期遅発症

  • 思春期が「遅いだけ」
  • 最終的には自然に進む

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症

  • 思春期のホルモン指令自体が弱い
  • 自然には進まないことがある
  • 治療が必要になる

ここが大きな違いです。
 

診断

主に、

  • LH
  • FSH
  • テストステロン/エストラジオール
  • 骨年齢
  • MRI
  • GnRH負荷試験

などを調べます。
 

治療

不足している性ホルモンを補います。
男子

  • テストステロン補充

女子

  • エストロゲン補充

必要に応じて、将来の妊孕性(妊娠する力)を考慮した治療も行います。

クラインフェルター症候群


クラインフェルター症候群 は、男性にみられる染色体異常の一つで、通常よりX染色体が1本多い病気です。
 

染色体の違い

通常の男性は、「46,XY 」ですが、クラインフェルター症候群では多くが、「47,XXY 」となります。
 

何が起こる?

精巣の働きが弱くなり、

  • 男性ホルモン(テストステロン)が少ない
  • 精子を作る力が低下する

ことが特徴です。
 

症状

症状には個人差があります。
小児期

  • やや言葉の発達がゆっくり
  • 学習の苦手さ
  • おとなしい性格傾向
  • 手足が長め

気づかれないことも多いです。
思春期

  • 精巣が小さい
  • 声変わりが弱い
  • 筋肉がつきにくい
  • 陰毛が少ない
  • 女性化乳房

など。
成人

  • 男性不妊
  • 疲れやすさ
  • 骨粗鬆症
  • メタボ傾向

で見つかることがあります。
 

思春期遅発症との関係

思春期遅発症 の原因になることがあります。
ただし、完全に思春期が来ないというより、

  • 思春期の進みが不十分
  • 男性化が弱い

という形が多いです。
 

ホルモンの特徴

精巣の働きが低下するため、

  • テストステロン低下
  • LH・FSH上昇

を示します。
これは、高ゴナドトロピン性性腺機能低下症に分類されます。
※「低ゴナドトロピン性」とは逆です。
 

診断

主に、

  • 染色体検査(47,XXY
  • ホルモン検査
  • 精液検査

などで診断します。
 

治療

根本的に染色体を変える治療はありませんが、

主な治療

  • テストステロン補充療法
  • 学習支援
  • 不妊治療
  • 心理社会的サポート

などを行います。
 

重要ポイント

クラインフェルター症候群は、

  • 見た目だけでは気づかれにくい
  • 成人まで未診断のことも多い

病気です。
一方で、適切な支援やホルモン治療によって、生活の質を改善できることが多いです。

検査異常・その他のお悩み


健康診断で異常を指摘された

学校健診や健康診断で再検査や受診をすすめられた場合です。
 甲状腺機能異常症
 

血液検査で異常がある

ホルモンや血糖、脂質などの数値に異常がみられた場合です。
 甲状腺機能異常症
 

骨年齢が気になる

骨の成熟度を調べて、成長や思春期の進み具合を確認したい場合です。
 思春期早発症体質性思春期遅発症
 

低身長や肥満の精密検査を受けたい

成長や代謝に関わる病気がないか、詳しく評価したい場合です。
 成長や代謝に関する内分泌疾患の評価を行います。

甲状腺機能異常症


甲状腺機能異常症 は、甲状腺ホルモンが多すぎたり、少なすぎたりする病気の総称です。
 

甲状腺とは?

甲状腺は首の前にある臓器で、

  • T3
  • T4

という甲状腺ホルモンを作ります。
このホルモンは、

  • 成長
  • 代謝
  • 体温
  • 心拍
  • 脳発達

などに重要です。
 

大きく2つに分かれる

 

1.甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンが不足する状態。
 

症状

  • 元気がない
  • 疲れやすい
  • むくみ
  • 便秘
  • 寒がり
  • 身長が伸びにくい
  • 体重増加

子どもでは、成長障害の重要な原因です。
 

2.甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモンが過剰になる状態。
代表は「バセドウ病」。
 

症状

  • 動悸
  • 発汗
  • 手のふるえ
  • 食欲増加
  • 体重減少
  • イライラ
  • 集中力低下

など。
 

子どもで重要なポイント

甲状腺ホルモンは、

  • 身長
  • 骨成熟
  • 思春期

に大きく関係します。
そのため異常があると、

  • 低身長
  • 思春期異常
  • 学習集中の問題

などにつながることがあります。
 

思春期との関係

 
甲状腺機能低下症

  • 思春期遅発症
  • 成長障害

の原因になります。
甲状腺機能亢進症

  • 骨成熟促進
  • 成長加速

を起こすことがあります。
 

診断

主に、

  • TSH
  • FT4
  • FT3
  • 甲状腺自己抗体

などを測定します。
 

治療

機能低下症

  • レボチロキシン補充

機能亢進症

  • 抗甲状腺薬
  • アイソトープ治療
  • 手術

など。
 

重要ポイント

子どもでは、

  • 「身長が伸びない」
  • 「急に体重が増えた」
  • 「落ち着きがない」
  • 「成績低下」

などの背景に、
甲状腺機能異常が隠れていることがあります。

お子さんの成長や思春期に関する気になる症状から、考えられる病気や治療について調べられます。