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低身長の診断
 わが国では、現在約20,000人の低身長の子どもが成長ホルモン治療を受けていますが、その多くは成長ホルモン分泌不全性低身長症です。診断のためには、成長ホルモン分泌刺激試験(成長ホルモンが出るような薬を投与して、その後30ごと通常2時間までの血中成長ホルモンを測定する)を2つ以上行って、その成長ホルモンの濃度が低かったら、成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断されます。
 低身長の中で1番多い病気は、成長ホルモンの不足による成長ホルモン分泌不全性低身長症です。その他、後天性の甲状腺機能低下症、女の子にみられるターナー症候群、骨の病気である軟骨無形性症などがあります。また、心疾患、腎疾患、糖尿病、繰り返す気管支喘息などの慢性的な病気でも、低身長になることがあります。しかし、これらの低身長になる病気を全部あわせても、低身長の子どもの5%以下で、95%以上は病気ではなくいわゆる体質的なものです。

 小児内分泌の専門医は、お父さん、お母さんの身長、生まれたときの様子、ミルクの飲みや、食欲、今まで大きな病気がなかったかなどを聞いて、成長曲線を書きます。検査としては、血液検査・尿検査・左手のレントゲンによる骨年齢を行います。また、女の子の場合には、やはり血液で染色体検査をすることもあります。診察とこれらの1回の検査で、甲状腺機能低下症、くる病、軟骨無形成症、ターナー症候群などの診断がつきます。成長ホルモンは、その血中濃度は日内変動があるために、1回の採血では成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断がつきません。そのかわり、日内変動がなくて、成長ホルモンが主に肝臓に作用してつくるインスリン様成長因子−I(IFG−I)や、インスリン様成長因子結合蛋白−3(IGFBP−3)を測定して、成長ホルモンの分泌状態を間接的に調べます。

 年間の成長率がおちている、骨年齢が遅れている、成長ホルモン依存性のIGF−IまたはIGFBP−3が低い、などの場合は成長ホルモンの分泌が少ない可能性がありますので、成長ホルモンがでるような薬を投与して、30分ごとに2時間(薬の種類によっては2時間半)採血してその中の成長ホルモンの濃度を測定する成長ホルモン分泌刺激試験(負荷試験ともいう)を行います。成長ホルモン分泌刺激試験は、正常の子どもでも低い成長ホルモンの濃度を示すことがたまにあるので、最低2つの種類の薬で検査を行い、2つとも成長ホルモンの血中濃度が10ng/ml以下だった場合に、成長ホルモン分泌不全性低身長症という診断がつき、成長ホルモン治療の適応となります。
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